自社ブランド・スキルを伸ばす努力を

価値をつけるということ

ブランド力の低下は、すなわち企業としての価値の低下につながります。
さまざまな企業が失敗してきた道にもかかわらず、品質へのこだわりを捨て、ものづくりから売る企業へ変革した企業の末路を忘れるのです。

ブランド力を持つということは、強みを生かしていくことにつながるでしょう。
強みを生かし、発信していくことにより、顧客の興味を生み利益につなげていくことができます。
どんなに上手にものを販売したとしても、ブランド力のないものを誰が喜ぶのでしょうか。

喜ばないものを販売していた店は、だんだんと客が離れていきます。
気が付いた時には、屋台骨は傾き、スキルを伸ばすことも許されなかった工場は、いざ改善城といわれても、対応することができなくなっているのです。
こうした悪循環に気がつかずに傾く例は、山ほどあったことでしょう。

ソニーの失敗から見るブランド力のはき違え

ブランド力を発揮することは、さまざまな企業が取り組んできたことです。
ただし、勘違いするべきではないのは、優れた商品を提供することが市場を作り、顧客を想像することではありません。
顧客がいるからこそ、市場が成立し利益を上げていくのです。

この間違いが表れたのが、ソニーだったでしょう。
優れた商品を作り続け、高いブランド力を有していたのにもかかわらず、凋落の一途をたどったのは記憶に新しいところです。
工業力としても、世界に名だたる存在だったのにもかかわらず、ここまでになるとはだれも想像していなかったことでしょう。

ソニーのブランド力は、非常に高いレベルにありました。
薄型テレビ一つにしても、ほかにはまねができないほど精巧で、高いレベルにあったのです。
しかし、そのブランド力は、顧客を見ていなかったのです。

アップルと比較されるときに、アップルは消費者の意見を見ていなかったから成功したといわれます。
ですが、これは全く逆の発想でしょう。
アップルは、市場が何を必要とするのか、その一歩先をみてブランド力を形成していきました。

時代を席巻するということを、先読みして抑えたからこそ成功したのです。
先読みを間違えた時代のアップルは、それこそソニーと同じような状態に陥ったことを見逃してはいけません。

ソニーの場合も、先読みはしていましたが、それは顧客を無視していたのです。
高額で簡単に購入できないようなものでも、それ以上の価値があれば売れる、そんなブランド力を目指していたことは間違いありません。
しかし、市場も顧客もそんなことは求めていないのにもかかわらず、自分が市場を作ろうと考えたのでしょう。

結果は、御存じの通りです。
ブランド力を伸ばすことは重要ですが、未知を見誤ったブランド力は、企業の機微を締めていきます。

力を伸ばす方向を

ブランド力を高めるために、スキルを伸ばし新たな力をつけた企業はたくさんあるでしょう。
ビジョンとしてもっと近い位置を見据え、自社の力を活かすために伸ばしていく努力をした企業です。

ミツカンもその中の一つで、酢というカテゴリーでスキルとブランド力を伸ばし、新たな価値を創造し提供してきています。
業績評価指標を使い、工場運営を改善することで、高いスキルを身につけられるようにした結果、ブランド力も素晴らしいものへと変革しました。

力をつけ、伸ばしていくということは、方向性が重要です。
間違った方向へと伸びないようにしていくことも、これからの工場経営には大切なこととなるでしょう。